2。1 辞書での「ではないか」の先行研究
⑴スーパ大辞林 ①疑問 反問 詰問の意を表す。じゃないか。「誰が来たのではないか」 「さっきそう言ったではないか」 ②勧誘の意を表す。じゃないか。「みんなで行こうではないか」
⑵日本語表現文型辞書 ① 予想外の事に驚いた気持ちを表し、終助詞的だが、ではありませんか。ではございませんか。じゃねえかなどの丁寧体、卑下体がある。②相手に判断の同意を求めたり、詰問、さらに反ばくしたりする気持ちを表し 。。。丁寧体,卑下体がある。文献综述
2。2 著作類の日本側の研究
⑶蓮沼昭子が「ではないか」についての議論 共通認識の喚起:認識的に優位な位置にいる話し手が、自分と同様な認識をもつように聞き手を促し、その成立状態を確認するといった共通の意識を認めることができる。②認識生成の要請:通常の認識の能力をもっていれば、認識てきて当然といった見迂みに基づいて、聞き手に認識形成を要請する用法である。③認識生成のアピール:話し手自身が知識を獲得したことを詠嘆的に表明するといった用法で、今まで気づいていなかったことを発見した際の驚きや話し手の個人的な評価や意見を聞き手にアピールする。
⑷田野村忠温は「ではないか」意味、構文、音調上の区別から三類に分けている。第一類の「ではないか」は、発見した事態を驚きなどの感情を込めて表現したり、ある事柄を認識するように相手に求めたりするものである。「なかなかうまいじゃないか」、「何をする、危ないじゃないか」。第二類の「ではないか」は、推定を表現する。この場合も、話者は前の表現の内容を否定してはおらず、むしろ、それを認めるほうに傾いている。「何かの間違いじゃないか」、「何か悪い事が起こる徴候じゃないか」。第三類の「ではないか」においては、「ない」が否定辞本来の性格を発揮する。(犯人は木村でないと教えられて)「そうか、犯人は木村ではないか」。