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２.『古都』内容と人物の分析
2.1内容と作者
『古都』に言及して、みんなは期せずしてその千重子という主人公がとても悲しいイメージだと思う。川端康成は男女の間すてきな愛情生活を描写する、社会の下層部の舞姫を始まって、踊り子、女性の芸人などを主人公にして創作するのが上手だと、みんなが知っると思う。しかし、『古都』の主人公千重子は川端創造した別の女性とくらべると、まったく違う。
『古都』は京都の春夏秋冬という季節の変わりを背景に、人物の心理と言葉を通して主人公の人間像を分析したいと思う。全文の内容も簡単である。千重子は呉服問屋の一人娘として、家は金持ちだといえる。自分は衣食と家庭生計ために駆け回る必要がない。もともと幸せな生活をすることができるのだが、“捨て子”としての喪失感は常に彼女の胸を襲う。養父母が親切に慰めても、彼女は内心の苦痛と孤独を紛らすことができない。それから、苗子と初めて会うとき、自分が双子だと信じたくないので、否認した。ところが、双子の苗子は非常に積極的で、向上でいつもやる気まんまんの健康なイメージだと思う。彼女の容貌は、ほとんど千重子がそっくりだ、しかし生活の環境が違いから、彼女は千重子より、もっと自立して、 粘り強いように見える。祇園祭の日、千重子と苗子という自分とそっくりの北山杉の村の娘に会った。父母はもう死んだということが苗子から聞かされ、千重子は心から痛めた。山中で雨に会う時、彼女は自分の体で千重子をかばって、自分がびっしょりぬれられた。知らずしらず、千重子が苗子のことが気になってきた。血のつながりを持った姉妹であるゆえに、千重子は苗子から電話を受ける時、すごく嬉しかった。千重子は喜んで 北山の村へ行った。そこで彼らは楽しんで世間話をして感情がどんどん深くなってきた。でも苗子は自分の人格を重視するので、千重子に頼まれてから、何度も何度も秀男に説明してもらってやっとあのベルトを受け取った。千重子の幸福邪魔をしないために、千重子の影にもなりたくないため、彼女は秀男のプロポーズを拒絶して、どんな貧しい生活を過ぎていてもよくて、離れるのをも堅持する。彼女は敏感的な千重子とは大きな差がある。両親がなくなったとき、彼女はまだ赤ちゃんだ。そのあと、しかたがないから、他の人に寄りかかって成人に育てる。だから、悲惨で痛ましい経歴は彼女を現実生活の“捨て子”にする。
だから、この小説が悲劇だと思う。その原因は多かれ少なかれ作家自身の境遇に関する。川端家はかなりの旧家であり、財産もあり、その長男の出生は祝福されたであろうが、まもなく1902年1月に父が死亡したのを始め、川端は十歳までに、最も近い四人の肉親と死別する不幸に見舞われた。翌1903年1月に母が死に、祖父川端三八郎に引き取られた。1914年にこの祖父とも死別して、まったくの孤児になった。このような生い立ちは彼の生涯と芸術に決定的な影響を及ぼした。