大学生のアルバイトについて中日の考え方と姿勢が異なる。アルバイトは両国の大学生の学生生活における位置づけと意も違っている。これは中日両国教育の違いを反映してくると思われる。したがって、本稿は大学生のアルバイトにおける中日教育の相違を研究しようと思う。
先行研究
現在に至るまで、大学生のアルバイトについては、中日両国は数多くの調査研究を行った。中国では、陳力の「大学生兼職現状調査」、張輝金の「当代大学生的兼職原因与青年社会化」、李忠杰•倪林英の「大学生兼職現状調査及其分析」などの文章は現在の中国の大学生のアルバイト状況について詳しく調査し、分析した。日本では、山田剛史の「大学生活について-大学生の生活経験と適応意識」、久保田庄三郎•田丸重彦の「学生の専門職アルバイトに関する実態調査について」、桐村晋次の「大学におけるキャリア教育の意義と方法」などの文献の中で、日本の大学生のアルバイトの実態を紹介した。本稿はこれらの研究資料を参考として、アルバイトから中日教育の相違点を明らかにしようと思う。
研究意義
中日の大学生のアルバイト状況をそれぞれ説明し、その中から見た両国教育の相違を分析し、まとめる。これにより、中日社会文化の違いに対する理解をより一層深めることができると思う。
2.中国の大学生のアルバイトについて
2.1アルバイトの現状
まず、中国の大学生のアルバイトの現状について説明する。社会経済の発展に伴い、授業以外で暇なときにアルバイトしている中国の大学生はますます多くなる。現在、中国でアルバイト経験を持っている大学生の人数は地方によって少し違っているが、割合がほぼ学生全体の50%を超えた。下記の表1は中国のいくつかの地方でアルバイト経験を持っている大学生の割合である。
表1 中国の各地方でアルバイト経験を持っている大学生の割合
地方 南京 上海 北京 広州
アルバイト経験がある学生の割合 41.70% 80% 60% 75%
(出所:陳力の「大学生件兼職現状調査」)
その中で、上海の割合が最も高く、80%に達した。 これは経済繁栄と深く関わっていると思われる。割合からみると、アルバイトをしたことがある大学生は少なくないが、中国の大学生のアルバイトは主に短期的な仕事である。多くの大学生は夏休みで家庭教師をしたり、飲食店でアルバイトしたり、している。普段、授業がない時または週末にアルバイトする人が少ない。そして、学級からみると、2年生と3年生の割合が高い。下記の表2は中国の桂林理工大学の学生を対象として調査した結果です。これは1年生が入学したばかりでまだ大学生活に慣れていず、4年生が卒論と就職で忙しくてアルバイトする暇がないためだと思われる。
表2 桂林理工大学でアルバイト経験を持っている各学級の学生の割合
学級 1年生 2年生 3年生 4年生
アルバイト経験がある学生の割合 67.2% 71.3% 23.1% 12.3%
(出所:陳力の「大学生件兼職現状調査」)
また、中国で大学生がアルバイトを探す方法については、キャンパスのポスター、友達の紹介、インターネット、仲介会社などがある。インターネットからの情報は時には信頼性に足りない。仲介会社は有料でサービスを提供している。したがって、主要な方法はキャンパスのポスターと友達の紹介である。大学の看板にいつも様々なアルバイト求人情報のポスターが貼ってある。それから、友達が紹介したアルバイトはよく信頼でき、人にだまされる恐れがない。
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