2.日本仏教の発展史文献综述
仏教は、およそ2500年ほど前に、お釈迦様がインドブッダガヤの地で深い瞑想に入り、人の生き死の現実を神通力によって知り、その因を知ることでさとりの智慧が生じ、この迷いの世界からの解脱を果たされたことに始まる。その解脱に至るための教えは、厳格に守られていったが、その後、自ら大乗と名乗り、救いを求める多くの大衆に向けて説いた教え、大乗仏教が生まれた。
主にその教えが中央アジアに至り多くの西域の思想が付加されてシルクロードを通り西暦紀元前後に中国に伝えられた。伝来した経巻を悉く漢訳し、その後中国独自に思想として発展した。中国に仏教が伝わってから三百年ほどして、中国から朝鮮に伝わり、欽明天皇七年(538)に百済の聖明王が、釈迦金銅像と幡蓋などの仏具、それに経巻を日本天皇に対し献じて公式に仏教が伝えられた。
日本の仏教は、聖徳太子(574~622)によってその基礎が据えられたとされる。太子は、仏教思想を非常に深く受容し、これを治世にも活かしたといわれている。