筆者の調べた限りでは、2015年日本で発生した地震は1日あたり5回で、合計1830回である。そのうちにマグニチュードが3を上回る地震は1日あたりおよそ4回で、合計1292回だということである。また、毎年世界で発生したマグニチュードが6以上の地震の中で、20%が日本で発生したということであるから、日本はどの国よりも地震が多いと言えよう。しかし、日本人は地震に対してパニック状態になっておらず、むしろ大変落ち着いている様子を見せる。では、日本人は地震に対してなぜそのような態度を取れるのか、どのような影響からそのような危機意識を持ったのか。

2。  先行研究

 日本政府は地震を防ぐため様々な努力をしている。日本は1960年から毎年の9月1日を防災日にした。これは1923年9月1日に発生した大正関東地震による地震災害によって甚大な被害がもたらされたためである。各地では防災日の前後に防災演習を行っている。それは救援隊の応急反応能力と市民の防災意識を高めるためである。同時に、中央防災会議が設立され、全国で発生した自然災害の応対に責任を負う。论文网

 また、日本は90年代以来、さらに国家の危機管理を強化し、中央から地方までの危機管理体制を制定した。これには、1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震による阪神・淡路大震災で大規模な被害に見舞われたという要因がある。こうした教訓から、突然の災害への対応の能力が高まっていった。危機管理体制では、日本政府は危機の種類によって、適切な指示を出し、関連部門は様々な地震防災のハンドブックも印刷し、主な内容は民衆たちに飲用水、薬品など緊急用のものを準備しておくことを指導している。

 さらに、子供を対象にした危機意識の教育も重視されている。「日本の子供たちは幼稚園の頃から地震防災の教育を受け、例えば学校はよく地震の演習を行い、地方は専門な地震防災センターを設立し、住民たちに特に小学生に地震防災の知識を宣伝している」 ということが、『危机意识让日本人从容面对地震』という雑誌で指摘されている。社会でもよく地震関連のシンポジウムや展覧会を行い、専門家は正確な救急措置を住民たちに教授する。

 そして、各家庭の主婦にも豊富な室内地震防災経験があり、万が一地震が来るかもしれないと思う時は、彼女たちはすぐ台所の火や家内の電気を消し、逃げ出すことが可能である窓やドアを開ける。各家庭ではいくつかの「防災袋」も用意しており、中に食品、薬品、懐中電灯、マスク、タオルなどの緊急用のものが入られ、主婦たちも定期的に防災袋を検査したり期限を過ぎるものを変えたりする。さらに、事務室、デパートなどの場合でも、詳しい防災避難図も貼られている。

 劉婷によると、「建築の方面では、東京のような国際的な大都市でも僻地でも全ての建物は耐震性を持っており、住宅などの建築には大きな三脚が取り付けられている」 とのことである。見た目にはよくないが、市民の安全確保には有利である。日本の政府は学校園を第一避難所として設置し、公園、広場、体育館などを地震避難場所として設置した。避難場所とされるところでは緊急用のものが用意されており、さらに一時的な住まい(仮設住宅)を建てることもできる。

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