さて、日本の食文化は、美しさ、おいしさ、栄養バランスなどに優れ、さらに山海に産する食材にいたるまで、その多様性と豊かさは世界に誇れる有数のものである。懐石料理は日本の代表的な料理で、海外で高く評価されている理由は、日本食に対する「健康」、「美しさ」というイメージの影響が大きい。そして、懐石料理は日本人の簡単、純粋な観念を代表する。同時に、ご飯をたべるとき、穏やかな態度を保持する。それから、平時に、落ち着いて状態で、生活の中の困難に直面する。懐石料理から見る日本の食文化精神ことができる。従って、本論文は日本の懐石料理について、その中の日本人の食文化を探るものである。本論文では、まず日本の懐石料理を全体的に紹介し、懐石料理の起源と発展を見出す。次に日本懐石料理の特徴を考察し、具体的に分析する。最後に懐石料理から見る日本の食文化の精神ことを論じる。
2 懐石料理について
2.1 懐石料理の起源
懐石料理とは日本料理の一種で、茶席でお茶を出す前に出される簡単な食事である。
「懐石」が料理に結び付く経緯は諸説ある。一に修行中の禅僧が寒さや空腹をしのぐ目的で温石を懐中に入れたことから、客人をもてなしたいが食べるものがなく、せめてもの空腹しのぎにと温めた石を渡し、客の懐に入れてもらったとする説である。
懐石料理は茶事以外、例えば料亭や割烹などの日本食を扱う料理店を初めとして様々な飲食店で提供される饗応料理である会席料理と同じ「カイセキ」の発音の混同を防ぐため、茶事を目的とする本来の懐石を特に「茶懐石」と表して区別することもある。懐石と会席料理は音が共通するため、しばしば混同されるが、両者は全く別のものであり、料理を提供する目的も異なっている。懐石は茶事の一環であり、茶を喫する前に出される軽い食事で、酒も提供されるが、目的は茶をおいしく飲むための料理である。一方、会席料理は俳人たちが句会を催した後で楽しむ食事に端を発したといわれる。酒を中心とした宴席料理だから、茶懐石とは逆に、飯と汁はいちばん最後に出し、前菜、煮物、刺し身、焼き物などを先に提供する。料理の提供手順も異なっているが、顕著に異なるのは飯の出る順番である。懐石では飯と汁は最初に供給されるが、会席料理では飯と汁はコースの最後に供給される。
2.2 懐石料理の順番とマナー
懐石料理が長い時間がかかるので、特別な出される順番がさらにある。実際の懐石料理では飯・吸い物・向付・煮物椀・焼き物・強肴・小吸物・八寸・湯桶・香物・菓子という順番がある。
懐石料理を出されるの順番はこのようにする。懐石料理のこんだては一汁三菜(吸い物、刺身、焼き物、煮物)が基礎となっている。そして、お通し、揚げ物、蒸し物、酢の物などが供され、最後に噌汁、香の物、水菓子というのが一般的な流れである。そのように、完全なメニューを形成する。