3。1新古書店の価格戦略来自优W尔Y论W文C网WWw.YoueRw.com 加QQ7520,18766
日本の出版業界には、「再販売価格維持契約」と「委託販売」という制度が存在する。出版社が書籍の値段を決め、取次に経由し書店に卸売する。書店は、書籍の値段変更を許されないこととなる。言い換えれば、本の定価販売ということである。また、一定の販売期間が過ぎて売れない本は、取次に返品されることができる。市場に出回る書籍の約四割が返品される。そのため、新刊書店は商品の「価格」に対する変更の権利と意欲がほとんどないこととなる。「日本の出版ビジネスには価格戦略がない」と言われている。
一方、中古品販売は再販制度に制約されていない。つまり、新古書店は自由に販売価格を決めることができる。ブックオフの本棚に並ぶ書籍は、ほとんど定価の半額で販売されている。また、本を返品することができないので、在庫を残さず、できるだけ売り切れを目指す。そのため、在庫5冊を超える場合、または3ヶ月で売れない場合、需要と供給のバランスが崩れると認められ、本の値段を100円にする。例えば、新刊書店の定価が1000円の本は、新古書店では500円か、さらに100円さえ売られることが可能である。
ブックオフがオーペンした初日には、「本の価格破壊宣言」という広告を打ち出し、世の注目を浴びた。創業者の坂本によると、「ブックオフ」の名は、元々「ブックオフプライスオフ」という、つまり「本を安く売る」という意味である。不景気が続き、消費がより慎重になる時代に、値引きに引き付けられる顧客が次々に店に入る。値引き販売ということは、新古書店のコアコンピタンスと言っても過言ではないだろう。论文网
とはいえ、伝統的な古書店も、再販制度に制約されていないのである。が、販売価格は相当に曖昧である。基本的には、経営者の判断によって古書の値段を決める。たまに元の定価より高い場合もある。一方、ブックオフの場合は、きれいで新しい本だけを定価の一割で買い取り、半額で売るという基準が、マニュアルにはっきりと書いてある。顧客にとってかなりわかりやすいのである。根本的に言うと、伝統的な「古書の値付け」と違い、新古書店は「新品に近い中古品」を通して、書籍を値下げることを達成する。このような価格戦略によって、値段の安さを求める顧客を引き付け、可能な限りに商品を売りつくし、利益を確保することが可能になるわけである。
3。2顧客のニーズを深く理解する
新古書店と伝統的な古書店の違いといえば、一目で見ると、まず店頭のイメージが違うことである。旧来の古本屋が「狭い、汚い、薄暗い」というネガティブの印象が残られたが、ブックオフはそのイメージを一新した店舗環境を作り直した。まずは、コンビニのように、蛍光灯で店内を照明することによって、広くて明るい、安心感を持つ環境を作り出すことである。次に、新刊書店のように、書籍を棚できちんと並び、古本業界のタブーであった立ち読みも可能にすることである。また、パートやアルバイトを募集し、明るい接客サービスを提供する。さらに、本のカバーを洗浄する加工、中古品の脱臭などの対策を行い、言わゆる「古本屋臭」を排除することである。
顧客のニーズを深く理解することが、現代企業が成功する要因だと考えられる。ブックオフの成功はまさに、顧客のニーズを把握する一例である。現在においては、顧客が気持ちよく買い物することがますます重視されている。このようなイメージチェンジを通して、顧客からの古本屋に対する抵抗感を取り除いた。前章で論じた値引き販売も、書籍の定価販売制度が存在する以上、当然のニーズである。